大浦瘡神(おおうらかさがみ)
伝説の地(匝瑳地区大浦)
昔、大浦の里に、都から一人の男がやって来て住んでいた。しばらくの間、この男は小さな畑を耕し、細々と暮らしていたが、ある日、急にほうそうに罹(かか)って死んでしまった。
「一体全体、何でほうそうなんかに罹ったんだっぺ」
「あの男は、都でほうそうに取りつかれたんだ。かわいそうに」
「もう二度と、ほうそうで人を死なせたらなんねえど」
そんな願いを込めて、村人たちはこの男の霊を祀(まつ)り、ほうそう神社を建てることにした。
それから何年か経ったある時、村人の中でほうそうに罹った人が出てしまった。早速、そこの家の者が神社へ出かけて行き
「ほうそうを治していただけたら、お礼に笠を奉納(ほうのう)しますだ」
と願(がん)をかけた。
すると、効き目があったのか、二、三日すると病人はすっかり元気になり、ほうそうは治ってしまった。
「おお、ありがたい。すぐにお礼に行くべえ」
この男は、約束の編笠を持ってお詣りに出かけた。それ以来、村人たちは、効き目があると、この地方特産の編笠を神社に奉納したそうだ。
こうしてこの神社は、この地方で唯一のほうそう神社として、また、編笠をあげる神社として有名になった。
原話 そうさの伝説とむかし話
◇大浦にある瘡大神(平成18年9月撮影)
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