雷塚(かみなりづか)
伝説の地(中央地区砂原)
砂原の集落から程近い、線路の傍らに、小高い雷塚と言われる塚がある。言い伝えによると 、この塚は、元は小さな穴であったそうである。
遠い遠い昔のこと、村に働き者の兄弟が住んでいた。二人は、それはそれは仲が良く、いつも二人で野良仕事(のらしごと)をしていた。
ある日、この穴の近くの田を、二人で耕していると、急に空模様が悪くなり、雷が鳴り出した。
雷嫌いの弟が兄に言った。
「おら―、雷が大嫌いだ。今日はお了(しま)いにして家に帰るべェ―」
兄は
「もう少し頑張るべェ。雷は大丈夫だ」
といって耕し続けた。
しばらくすると、雷はものすごく激しくなった。危険を感じた兄弟は穴の中に身を隠した。
その瞬間、
「ドドドド―ン」
雷が、二人の上に落ちたのだ。
兄弟は、かわいそうにも、黒こげになって死んでしまった。村人たちが二人を見つけた時、二人は、庇(かば)い合うように横たわっていたそうだ。
砂原村の人たちは、かわいそうな二人をこの穴に手厚く葬(ほうむ)り、塚を作って二人を弔(とむら)ってやった。
それから、この塚へは、何度も雷が落ちたそうだ。それは村への恩返しに、二人の兄弟がこの塚へ雷を落として、村人の危険を救ったと伝えられている。
原話 そうさの伝説とむかし話
◇雷塚は地名として今も残っている (平成18年10月撮影)
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