裸詣り(はだかまいり)
伝説の地(飯高地区小高)
小高では、今も裸詣(はだかまい)りという行事が行われている。毎年一月十四日、真夜中に、裸になって水をかぶり、揃って神社にお詣りする珍しい行事である。
――文政二年(1819)のこと、小高集落出身の男が江戸で女郎屋を営んでいた。
ある日、その男は、品川の海で男の局部によく似た石棒を釣りあげた。珍しいこともあるものだと家に持ち帰り、縁起(えんぎ)をかついで神棚(かみだな)に祀(まつ)った。
そして、
「女郎はいつも健康、千客万来(せんきゃくばんらい)、商売繁盛(しょうばいはんじょう)」
と毎日祈った。
すると、不思議なことに、おがんでいるとおり繁盛して、大金持ちになってしまった。
やがて、この石棒は、日頃から信心していた郷里の天王様(八坂神社)に納めて、祀られることになった。
女郎の神さまが、婦人の神となり、子授けのご利益(りやく)もあると評判になり、近くの村々からもお参りに来る人が多くなったそうだ。
特に、二月七日の真夜中、裸詣りをすると立所(たちどころ)に効き目があらわれるというので、この集落から婿に行った人も、わざわざこの日に里帰りして裸詣りをするということだ。
生殖の神、生産の神として、豊作祈願も兼ねて祀られている。
原話 房総の史実と伝説
◇八坂神社に祀られている石棒(手前)と奉納物(奥)
(平成18年10月撮影)
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