1. ホーム
  2. 歴史探訪
  3. 伝説と昔話
  4. 六社大神御神宝“玉石”の由来(ろくしゃだいじんごしんぽう“たまいし”のゆらい)

六社大神御神宝“玉石”の由来(ろくしゃだいじんごしんぽう“たまいし”のゆらい)

伝説の地(野田地区野手) 

 六社大神の御神宝である宝石の由来記が、伊橋家に伝わっている。これを記したのは、当時の神官をしていた中臣定次であり、その由来記によると―。

 『応永二十三年(1416)九月三日の夜半、下総の国匝瑳郡野田の浦で、一人の漁夫が海をながめていたら、はるか玉崎の神原沖の波の合い間に何か光るものがある。翌日も同じ刻限に海岸へ出てみると、やはり光るものが現れ、野田の浦を照らしている。

 不思議に思った漁夫は、さっそく産土神(うぶすなのかみ)に参詣し、そのもようを私(中臣定次)に伝え海上の安全を祈った。私はこのことを広く村人に話したところ、すぐ村人たちは境内に集まってきて、みんなで海の平穏と魚の盛んになることを祈った。そしてその夜、村人たちはこぞって野田の浦へ行き、光を見ることになった。

 やがて、玉崎の沖の水底に光が見え、それが日の出のように波の上に現われて、カッと海面を照らした。私も村の老若男女も、その霊光ともいえる輝きに驚き、九拝して退いた。

 六日になって、一人の漁夫が波打ちぎわに玉のような小石が二つあるのを見つけ、私のところへ持ってきた。私はうやうやしくこの玉を受け、神殿に供えた。

 それ以来、野田の浦では大漁が続き、諸民こぞって豊かで楽しい暮らしができるようになった。それもこれも神様のおかげである―ということで、この地に海神を祀(まつ)り、私がその祭主となった。何と不思議なことであろう。この玉は神様であろうか。

 応永二十四年丁酉九月五日に、野田龍神にご神幸があり、翌六日六社(神社)に来て祭祀(さいし)を行った。それから玉崎に還幸となったが、私はこれらのことを後世に伝えんとして、ここに由来を記すことにした。』

 

野栄町史付録 

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは生涯学習課 生涯学習室生涯学習班です。

生涯学習センター内 〒289-3182 匝瑳市今泉6489番地1

電話番号:0479-67-1266 ファクス番号:0479-80-9190

メールでのお問い合わせはこちら

アンケート

匝瑳市ホームページをより良いサイトにするために、皆さまのご意見・ご感想をお聞かせください。
なお、この欄からのご意見・ご感想には返信できませんのでご了承ください。

Q.このページはお役に立ちましたか?
スマートフォン用ページで見る