小詰(おづめ)

伝説の地(中央地区・須賀地区) 

 福岡郷要害台(ふくおかごうようがいだい 現若潮町)の下に、田町の池がある。昔、この池を柳の関と言っていた。池の周りにたくさんの柳が植えられていたからである。

 この池の水は、西の方角に流れて、柳谷(やなぎだに)を通り、福岡郷と横須賀の境にある湿地帯へ流れ込んでいた。

 池の上の要害台には、この地方の豪族匝瑳八郎(ごうぞくそうさはちろう)が館(やかた)を構えて住んでいた。この頃は、まだ野手に通じる道がなく、下出羽から南は、沼となり、横須賀と相対峙(あいたいじ)していた。

この沼を隔てた横須賀の長徳寺に、小詰蔵人(おづめのくろうど)という者がいて、どろぼうをしたり、物を壊したり、人を傷つけたりして、人々を苦しめていた。なにしろ、大勢の手下と武器を持っていたので、みんな困り切っていた。

 この様子を見るに見かねた千葉氏七世常広(ちばしななせいつねひろ)は、匝瑳八郎に蔵人を討ち取るように命じた。

 匝瑳八郎は、夜のうちに柳の関、柳谷の柳の木を切り、それを湿地帯に敷いて横須賀へ通じる堤(つつみ)をつくり、蔵人のいた長徳寺に夜襲をかけた。

 蔵人は急に攻められたのでどうすることも出来ず、数人の手下を連れてやっと逃げ出した。しかし、間もなく力尽きて観念し、沼の中の小さな丘で自刃(じじん)して果てたそうだ。

 後に、小詰蔵人の自刃したところを「小詰」、柳の木を敷いてつくった堤を「柳の堤」とか、一夜でつくったことから「一夜堤(いちやつづみ)」と言っている。

 

そうさの伝説とむかし話

 

横須賀の長徳寺(平成18年9月撮影)

◇横須賀の長徳寺(平成18年9月撮影)

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