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イヌマキを食害するケブカトラカミキリの防除

ケブカトラカミキリは、イヌマキとナギの木を食害する日本在来のカミキリムシです。樹皮の下に卵を産み付け、ふ化した幼虫が樹皮下を食害します。

食害された木は水や養分を吸い上げることができなくなるため、樹勢の低下や葉の色つやが悪化し、やがて一部または全体が枯死してしまいます。

千葉県では平成20年に被害の発生が確認されて以降、匝瑳市や近隣市町で食害が確認されています。

ケブカトラカミキリチラシ表 ケブカトラカミキリチラシ裏

被害の特徴

葉の色つやが悪化し、やがて枯死する

食害の初期段階では、葉の色の変化が見受けられます。葉の色つやが悪くなり、色が抜けるように黄色く変色します。その後、短期間のうちに葉が赤茶色に変化し、最終的に枯死します。木全体が枯れることが多いですが、特定の枝だけが枯れることもあります。

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幹がリング状に盛り上がる

木が食害による傷を治そうとして、幹がリング状に盛り上がることがあります。

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脱出孔が開く

幹や枝に直径4ミリ程度の穴が開いていれば、ケブカトラカミキリの成虫が脱出した痕跡(脱出孔)です。樹皮を剥がすと、幼虫が食害した痕跡が確認できます。

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防除方法

ケブカトラカミキリは樹皮下でふ化し、幼虫は樹皮下で木を食害しながら成長します。幼虫は木の中に潜んでいるため、薬剤散布は効果が期待できません。
また、成虫は木を食害しないものの、脱出後に周辺の木に産卵を行うため、被害が拡大します。

このため、時期に応じた適切な防除を行う必要があります。

薬剤散布

4月から6月はケブカトラカミキリの成虫が木から脱出する時期です。
成虫が発生するタイミングに合わせて、枝や幹へ残効性のある薬剤を散布することで、効果的に被害の拡大を防ぐことができます。

ケブカトラカミキリに使用可能な散布薬剤(令和5年4月現在)

一般名(商品名) 希釈倍率 使用方法
MEP乳剤80(商品名:スミパイン乳剤)

50~150倍

樹幹散布(4月から6月)
成虫の発生初期または直前に6回以内

エトフェンプロックスマイクロカプセル(商品名:トレボンMC) 2000倍

散布(4月から6月)
6回以内

エトフェンプロックス乳剤EW(商品名:トレボンEW) 2000倍 散布(4月から6月)
6回以内

※薬剤については、ラベルおよび最新の登録内容に基づき、周辺環境への配慮のうえ、適正に使用してください。

伐採・処分

上記の薬剤散布が有効な期間以外は、被害木の伐採・処分による防除が有効です。
被害拡大を防ぐため、被害木を伐採し、焼却、破砕、または薬剤によるくん蒸処理によって殺虫します。
伐採木を放置すると、周辺に被害が広がる可能性がありますので、必ず殺虫・処分してください。

令和5年4月現在、ケブカトラカミキリに使用可能なくん蒸剤に、カーバム剤(商品名:ヤシマNCS)があります。
※薬剤については、ラベルおよび最新の登録内容に基づき、周辺環境への配慮のうえ、適正に使用してください。

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは農林水産課 振興班です。

本庁3階 〒289-2198 匝瑳市八日市場ハ793番地2

電話番号:0479-73-0089 ファクス番号:0479-72-1117

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