朗生寺(ろうしょうじ)
伝説の地(野田地区野手)
野手の古町に朗生寺(ろうしょうじ)がある。この寺は、日蓮上人(にちれんし
ょうにん)の第一の高弟である日朗(にちろう)の生まれたところだといわれて
いる。この朗生寺に次のような話が伝えられている。
この寺は、池上本門寺の日惺上人(にっせいしょうにん)が江戸時代の初め
に再建したものだが、村人はほとんど真言宗の信者だったため、ついにいった
ん廃寺になり、かえりみられることもなかった。
明治十五年、岡山県後月郡高屋町にいた日蓮信者の矢吹伊三郎という人
が、たちの悪い病気にかかった。そこで身延山をはじめ佐渡へ渡って日蓮宗
の寺を参詣しながら、房州へ向う途中、野手の朗生寺に立ち寄った。ここで、
病気が治るようお参りをした。
ところが、お参りを終えて歩き出そうとしたが、笈「おい」(行脚僧などが仏
具・衣類などを入れて背負う箱)が重くなって動こうにも動けなくなってしまっ
た。
やむなく、伊三郎は、ここにとどまって朗尊の霊に仕えることを決心した。伊
三郎は、それ以来夜も昼もなく、身も心も尽くして、病気で苦しんでいる人々の
ために、仏に念じ続けた。この祈りが通じたのか、何人もの村人の病気が治っ
たり、悩み、苦しみがなくなったということだ。
救われた村人たちは、朗尊のご利益と伊三郎への感謝の気持をこめて、大
正二年今の本堂を建てたという。
野栄町史付録
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登録日: 2006年10月25日 / 更新日: 2006年10月25日



