河童の証文松(かっぱのしょうもんまつ)
伝説の地(共興地区吉崎)
昔、吉崎の新堀淵(にいぼりぶち)に悪戯(いたずら)な河童(かっぱ)が住ん
でいた。その淵のそばを通る人馬を襲っては傷つけたり、脅したり、水の中へ
引っぱり込んだりして、悪戯ばかりしていた。
このことを聞き付けた宝珠院(ほうじゅいん)のお坊さんは、河童をこらしめよ
うと摑(つか)まえた。
「これ河童、お前はおもしろ半分に悪戯をしているようだが、人や馬が大変迷
惑しておる。寺の山門に縛りつけておくから、よおく反省しなさい」
河童も、始めはすぐに許してもらえるだろうと甘い考えでいたが、幾日たって
もお坊さんは縄をといてくれない。悪戯者の河童もさすがに心細くなってきた。
「おらが悪かったよおー。もう絶対に悪戯はしねえよおー」
河童は、目に涙をいっぱい溜(た)めてあやまった。お坊さんのきついおしか
りに、河童は、今までの悪事を悔(く)い改(あらた)め、これからは人馬に危害
を加えたり、悪戯をしないと約束した。
そして、その証拠にお坊さんの言い付けに従って証文を書き、一本の松を植
えて誓ったそうだ。それが今に伝えられて、“河童の証文松”と呼ばれている。
登録日: 2006年10月25日 / 更新日: 2006年10月25日



